お客様からも勧められる宣伝効果、国内外観光客へのアピールに
名古屋市に本社を持ち、居酒屋を5店舗展開している「イートジョイフードサービス」が今年の4月末、愛知県常滑市のりんくうビーチにオープンした新業態「Link del mar(リンクデルマー)」。グランピングテイストのBBQ施設はヨーロッパのイビザ島をイメージしたリゾート感あふれる空間。
若い女性をターゲットとし、徹底的に「映え」を意識したイメージ戦略の一つとしてリップルメーカーを活用いただいています。開発にたずさわり、店舗マネージャーでもある中村さんにお話を伺いました。
—「Link der mar」のオープンの経緯、コンセプトなどを教えてください
弊社は2000年に飲食店経営のコンサルティング会社として設立されました。現在は「道南農林水産部」という北海道の海産物を提供する居酒屋や、「餃子の大衆酒場 ニューカムラ」という餃子屋さんを愛知県内で展開しています。
味にこだわった店づくりをしてきましたが、コロナ禍で休業を余儀なくされ、大きなダメージを受けました。本来楽しい時間であるはずの外食がネガティブなものになってしまい、僕らはこの流れが収束するのを待っているしかありませんでした。でもやっぱりご飯を食べて楽しい気持ちになってもらいたいという想いが根幹にあったので、なんとか打開策がないかと考えたのがアウトドア、バーベキューでした。
構想を考え、場所探しをしていた2021年に、ちょうど「りんくうビーチ」の指定管理者さんがバーベキューレストランを運営してくれる会社を探していたんです。そこで手を挙げさせていただき、弊社を選んでいただいたという経緯です。イビザ島のフリーダムな空気感をイメージしたラグジュアリーなグランピング施設で、おいしいバーベキューを楽しんでもらいたいというのがコンセプトです。
—店舗を運営するにあたり戦略的に考えられたことがあれば教えてください。
戦略は幅広く考えました。20代前半の女性をターゲットに絞るということは、何よりもイメージ戦略がポイントになります。そこで、専門のコンサルティング会社とタッグを組み、Instagramでの写真の見せ方、いわゆる「映え」を意識したスポットやモチーフづくりに力を入れました。
MOET&CHANDONとのコラボレーションもコンサルの方に提案いただいたのですが、モエの洗練された世界観と店舗デザインのキーカラーであるホワイトの相性が良く、本当に海外のビーチリゾートのような雰囲気になっています。中部エリアとしては初の「モエ・エ・シャンドン自動販売機」も若い女性に好評です。
メニューに関しては、とにかく手間がかからずオシャレにバーベキューを楽しんでもらうことに力を入れました。というのも、海で自分たちでバーベキューっていうと、煙が立ち込める中、とりあえず焼けた肉や貝を喰らう!みたいになって、オシャレ感は皆無じゃないですか(笑)。そうじゃなくて、肉も海鮮もバランスよく、彩り豊かに盛り付けた素材を提供する。パエリアやアヒージョ、ローストビーフといったアウトドア料理の中でもワンランク上のメニューを提供するなどして、グランピングスタイルを実現しています。
—店舗のあるりんくうビーチとはどのような場所ですか?特徴のある地域性などがあれば教えてください。
名古屋市民からすると、人気のビーチは他にあるので、りんくうビーチはどちらかというと賑やかな場所ではないんです。釣りやマリンスポーツをする人はいますけどね。常滑市にセントレア(中部国際空港)ができたのが2005年ですが、それ以降も特に観光地として盛り上がっている場所ではなかった。なので、愛知県的にもこれから発展させていきたいという場所なんです。
ビーチ沿いでサンセットタイムに飛行機が空を舞う姿を見られるのはここか関西国際空港くらいですから、そういったこともアピールしていけたらと思っています。
—リップルメーカー導入の経緯や活用法は?
リップルズはイメージ戦略をいろいろと検討していた時にInstagramで知りました。バーベキューをメインにした飲食店とはいえ、みんなそんなに頻繁にバーベキューをしないでしょうし、もっと気軽に立ち寄ってもらうようにするにはカフェも楽しめるようにしたいなと。ビーチで犬を散歩させている方も多いですし、何か印象に残るようなカフェを提供できないかと考えていたところだったのでグッドタイミングでした。コンサルの方にも聞いたらLAでリップルズを利用したことがあって、最近日本に進出したメーカーだということを教えてくれて、これは話題になるぞと。
実際の活用法としては、ラテアートはもちろん、ビールやカクテルにプリントしてご提供しています。すでにたくさんの方に好評をいただいていて、特に海外のお客様がよくオーダーしてくれますね。実は常滑はブラジルの労働者が多く住んでいるのですが、彼らが口コミで広めていただいているのか、GWは海外客が多かったですし、Instagramのフォロワーも海外の方が一気に増えました。
これからビーチに人が増えてくる時期なので、認知度を高めていきたいですね。フラッペにもプリントしているので、この夏に期待です。
—オフシーズン時のリップルズの活用法など、今後の取り組みについて教えてください。
今のところ12月〜2月は休業予定ですが、その間リップルズをどうするかはまだ未定なんです。リップルズを初めて見たお客様はみなさん感激してくれて、「これもっと宣伝したほうがいいよ!」と口を揃えて言ってくださいます。
今後カフェに力を入れることで、リップルズを目当てに来てくださるお客さまが増えるように様々な仕掛けを考えたいです。そして、今後は県内だけでなく、東海三県である滋賀県、三重県、静岡県の方々にも来ていただけるように、旅行会社やバス会社さんとの提携を予定しています。旅系、フード系、オシャレ系に関心のある方々のアンテナに引っかかるように力を入れていきたいですね。